もう18時か、

【山形】閉館危機からクラゲがくれた奇跡  市立加茂水族館(24)

1 依頼419@夏まっさかりφφφ ★ sage 2010/02/21(日) 13:46:19 ID:???

◇クラゲがくれた奇跡

日本海に面する山形県鶴岡市立加茂水族館。クラネタリウム」と名付けられた
1階展示室の暗い水槽には、おびただしい半透明のクラゲが漂う。
「よくここまで頑張れた」。水族館長一筋40年余。村上さんは万感の思いでいる。

「これ以上経営を続けられない。全員を解雇する」。1971年の大みそか、
村上さんら水族館の職員が突然集められ、そう告げられた。水族館を
経営する公社が事実上倒産したのだった。

水族館は閉館となり、アザラシやペンギン、サルなどの動物が残された。
「生き物が好きでこの仕事を始めたのに、見殺しにできない」。無給だったが、
ほかの職員とともに世話を続けた。「将来が全く見えない。どん底だ」。生活費は、
妻が黙って実家から借りてくれた。

山形大学農学部で淡水魚を研究した後、66年から加茂水族館の飼育員として働き始めた。
翌年、水族館が市から公社に売却されると、残った3人の飼育員のうち、年長の村上さんが
27歳で館長を務めることに。突然の解雇通告は、館長就任から4年後のことだった。水
族館はその数か月後、市民の強い要望で再開され、村上さんは復職した。

再開後はにぎわいが戻ったが、80年代に入ると大型の水族館が次々登場し、老朽化が進む
同館の客足は遠のく一方。最後の頼みの綱にと数千万円の借金をして、集客力が高いと
評判のラッコを購入した。それでも効果はなく、「ラッコの神通力さえ効かないほど
魅力がないのか。倒産は時間の問題だ」と打ちのめされた。

98年度の入館者は9万2000人を切り、ピーク時の半分以下に陥った。

この頃、救世主が現れた。

「館長、来てください」。職員に呼ばれて水槽を見に行くと、サンゴの傍らで数ミリの生き物が
泳ぎ回っていた。サカサクラゲの赤ちゃんだった。小さな水槽に移してエサを与え続けてくれた
飼育員の奥泉和也さん(45)(現副館長)と、「見せられるものは何でも出そう」と、500円玉大に
育ったところで展示。すると水槽の前で、女性たちから「わー」と歓声が上がった。
「何か違った魅力があるのではないか」。すぐに行動を起こした。

近くの海で採った数種類を展示に加えると、反応は上々。「クラゲを多く扱う水族館はまだ少ない。
日本一のクラゲ展示を目指そう」。クラゲは寿命が数か月ほどで、展示し続けるのが難しい。
繁殖を成功させる必要があった。資金難で卵を観察する顕微鏡も買えなかったが、母校の
山形大で使わせてもらうなど、やりくりして種類を増やしていった。

タコクラゲ、スナイロクラゲ――。2000年に12種以上を展示し、「日本一」を達成。ただ、客は
急激には増えなかった。「もっとアピールするものを」とひねり出した苦肉の策が、クラゲ料理や
菓子の開発。物珍しさも手伝い、来場者は一気に増えた。02年、水族館は市に買い取られた。

今は専用スペースに30種以上を展示。オワンクラゲを研究する下村脩(おさむ)博士のノーベル賞受賞も
追い風となり、今年度の入館者は、約40年ぶりに過去最高の22万人に達する勢いだ。「このにぎわいを、
あの頃は想像もできなかった。どん底の水族館にクラゲが奇跡を与えてくれた」。研究や展示を充実させ、
クラゲの美しさを多くの人に伝えたい。今度はクラゲに恩返しする番だ。

ソース(読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/tabi/news/20100221-OYT8T00253.htm
(写真はソースへ)
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